Paboo2Kindle
<<<はじめに>>>
Pabooで既に漫画の電子書籍を配信されている方が、同じデータをKindleにも登録配信したい場合は
「外部サイト連携」機能を使えば簡単ですが、これには2つ問題点があります。(2013年2月現在)
1…「外部サイト連携」機能を使うには月額525円の「プロ版」契約が必要
2…KIndleでの漫画表示が「2ページ見開き不可」「左→右送り」「若干表示が縮小」になる。
このページでは、Pabooで登録したデータを「見開き可能」「右→左送り」「余白なし」の
Kindle用データに改変する手順を解説します。
註:作業手順はMACユーザー用に説明します。
「外部サイト連携」での表示
データ改変による表示
<<<大まかな手順>>>
「Pabooからepubデータをダウンロード」
↓
「epubデータを分解」
↓
「epubデータの改造」
↓
「Kindle Previewerで動作確認、mobiデータを作成」
↓
「mobiデータをKDP(Kindle Direct Publishing) に登録」
1)「Pabooからepubデータをダウンロード」
1.Pabooにログインしてマイページからダウンロードしたい本の「確認する」ボタンを選択して下さい。
2.本の管理画面から「ファイルのダウンロード」を選択してepubデータをダウンロードして下さい。
3.ダウンロードしたepubファイルを確認して下さい。
ファイル名は「(書名)_(パブー管理番号).epub」になっています。
このファイルをデスクトップに移動させて下さい。
2)「epubデータを分解」
1.デスクトップ上でファイル名を変更します。
「ファイル名は半角英数字」「拡張子はepub→zip」
2.zipファイルはダブルクリックすると解凍され、同名のフォルダが生成されます。
このフォルダ内のOEBPSフォルダの中にあるcontent.opfのファイルを確認して下さい。
3)「epubデータの改造」
1. content.opfを「テキストエディット」で開いて下さい。
2.日本電子書籍出版社協会の規定により全ての電子書籍には異なるID番号が必要です。
pabooでは書籍ごとの公開URLをIDがわりに用いています。
これを「自分のものであること示す文字列」&「通し番号」などに置き換えて下さい。
<dc:identifier id="BookID" opf:scheme="URL">http://p.booklog.jp/book/35118</dc:identifier>
↓
<dc:identifier id="BookID" >abcdefghijklmnop000000000001</dc:identifier>
註)abcdefghijklmnop000000000001の文字列は何に変えても構いませんが、
「別の書籍」には必ず「別の文字列」が必要です。
3. metadataに漫画に適した表示に必要な情報を加えて下さい。
<meta name="cover" content="image-cover-image"/>
</metadata>
↓
<meta name="cover" content="image-cover-image"/>
<meta name="zero-gutter" content="true"/>
<meta name="zero-margin" content="true"/>
<meta name="book-type" content="comic"/>
<meta name="fixed-layout" content="true"/>
<meta name="primary-writing-mode" content="horizontal-rl"/>
<meta name="original-resolution" content="724x1024"/>
<meta name="RegionMagnification" content="false"/>
<meta name="orientation-lock" content="none"/>
</metadata>
註)画像寸法の724x1024は個々の書籍の画像サイズにあわせて下さい。
4.spineの始めの2行を改変して下さい
<spine toc="ncx">
<itemref idref='cov' linear='no' />
↓
<spine page-progression-direction="rtl">
<itemref idref="cov" linear="yes" properties="rendition:page-spread-center" />
5.spineの中の各ページの「左右振り分けの情報」を付加して下さい。
<itemref idref='file001' />
<itemref idref='file002' />
<itemref idref='file003' />
・
・
<itemref idref='file020' />
↓
<itemref idref='file001' linear="yes" properties="page-spread-right" />
<itemref idref='file002' linear="yes" properties="page-spread-left" />
<itemref idref='file003' linear="yes" properties="page-spread-right" />
・
・
<itemref idref='file020' linear="yes" properties="page-spread-left" />
6.以上の改変が済みましたらcontent.opfを「上書き保存」して下さい。
4)「Kindle Previewerで動作確認、mobiデータを作成」
1.Kindle上のデータの動作確認ができるKindle Previewerはこちらで入手できます。
OSX用をダウンロードしてmacのアプリケーションとして装備して下さい。
2.Kindle Previewerを起動させると以下のような画面が表示されます。
この画面に改変したcontent.opfをドラッグ&ドロップして下さい。
3.content.opfに問題がなければ、epubフォルダー内に
「Compiled-content.opf」フォルダが作成され、中にmobiファイルが生成されます。
また画面にグレー表示の書影が現れます。
4.Previewer上方の「画面ローテーションボタン」を押せば横長状態のKindle表示が確認できます。
下方のスクロールバーを動かせばページを繰れます。
⇨
註:このデータではkindle paper white での表示しか確認できませんが
データ自体はカラー情報を保持しているので、KDPに登録すれば
カラー端末でカラー表示を問題なく楽しむことができます。
5.動作確認して問題なければ上記のmobiファイルをKDPに登録して下さい。
以上です。
<<<追記>>>
上記のデータをmobiではなくepubに戻したい場合の要領もまとめました。
あわせてご覧下さい→ sample2epub